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院長コラム

Column

横浜市乳がん検診 受診のメリット(2021年)


横浜市乳がん検診のように市町村で行われる対策型検診に関してお話をします。

対策型検診とは、第1回目のコラムでも掲載したとおり、「がんの死亡率を下げることを目的として、公共政策として行うがん検診です。自治体が行うものがこれにあたります。「対策型検診」は、がんの死亡率を下げることを目的として、公共政策として行うがん検診です。(https://tsurumi-hc.com/wp/medical-checkup/

 

対策型の「がん検診」の目的は、がんを早期に見つけて、検診の対象となる人たちの死亡率を低下させることにあります。検診は症状のない人が対象で、特定の「がん」を発見するために行われます。

 

では、横浜市乳がん検診のメリットに関して一般的な考えを踏まえてお話します。

 

がん検診のメリット」

  最大のメリットは、早期発見により早期治療を行うことができ、救命につながることです。

 横浜市乳がん検診に関していえば、

 早期に乳がんを発見できます。近年、乳がんは早期に発見できれば、治療の可能性が非常に高くなっています。早期発見・早期治療は患者さんへの治療の身体的・経済的負担が軽めにすみます。

 ところが、自覚症状が強くなり、進行した状態で発見されると、身体的に治療がかかる治療を受ける必要があったり、根治が困難になることも多いです。

 ですので、早期発見・早期治療のためにも、がん検診は必要な時期から定期的に受けることをおすすめいたします。

 

 乳がん検診では、乳がん以外の良性疾患も発見されることがあります。良性の疾患でも

葉状腫瘍など手術を必要とする疾患が見つかることもありますので、適切な治療に

つなげることができます。

 

 また、定期的な検診は、当院の基本理念でもある「皆さまに安心と健康を届ける医療」にもつながるものがあります。

 日本人女性の9人に1人が乳がんになる時代です。自分だけは大丈夫と思わずに、定期的な受診を心がけてください。

 

「がん検診のデメリット」

しかし、がん検診にはデメリットもあります。

乳がん検診では、「乳がんの疑い」とされると、精密検査を受けることが必要となります。

精密検査を受けた結果「がんではない」と診断されることもあります。

この場合は、受診者の方には、心理的・身体的な負担がかかってしまうことになります。

 ただ、精密検査を受けないと、「乳がん」か「乳がんではない」かの判定ができない

ことも多いので、ある程度の精密検査は避けようがないのも事実です。

また、乳がんを100%発見できるわけでもありません。

 

このようなデメリットもありますが、「精密検査が必要」と判定された場合は、

早期に乳がんを発見できる好機でもあります。

「精密検査」が必要とされた時にはご自身の人生やご家族などのためにも、精密検査を早めに受けるようにして下さい。

 

 

 

山上 良院長
記事監修
院長 山上 良

大阪市立大学医学部卒業。
日本外科学会専門医、日本乳癌学会乳腺専門医、乳がん検診マンモグラフィ読影認定医、乳がん検診超音波検査実施・判定医、日本癌治療認定医機構癌治療認定医。

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