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院長コラム

Column

乳がん検診と精密検査


横浜市の乳がん検診で「異常あり」とされたら、「精密検査」はどうなるのか?

どのくらい乳がんが見つかるのか?などいろいろ気になる事と思います。

 

今回は、「精密検査」や「乳がん」をどのくらい見つけられるのかなど記述してみました。

まず、横浜市の乳がん検診の受け、画像検査で「異常あり」と判定されると精密検査が必要という通知がきます。

精密検査が必要とされると、心配になりますよね。

横浜市乳がん検診のマンモグラフィ検査で「異常あり」とされて、精密検査に進む方の多くは、最終的には乳がんで無い場合が多いです。これは精密検査を受けてないとわからない

事ですが、過剰に怖がらずに、速やかに精密検査を受けるようにしてください。

 

「精密検査」と聞くと、痛い検査のようなイメージもあるかもしれませんが、横浜市乳がん検診で異常を指摘された場合には、マンモグラフィ検査を再検(撮影方向を変えて撮影することもあります)や、超音波検査を行い詳しく調べます。さらに、MRI検査などを追加して詳しく調べることもあります。

 

この画像検査で、異常所見があれば必要に応じて、細胞診や針生検を行います。

細胞診や針生検は、細い針を使用して実際の乳腺細胞を採取する検査です。

 

このように段階を踏んで必要な検査を絞りこんでいきますので、いきなり針を刺したりする検査が精密検査でありませんので、まずは「精密検査」が必要な場合は、専門医の外来を受診して、必要な検査を受けるようにして下さい。

 

日本対が協会の2017年度報告では、統計的に乳がん検診を1万人の方が受診すると、約4%の人が、マンモグラフィで異常所見を指摘されて、「精密検査」が必要と判定されます。

 

この「精密検査」の判定を受けた方の、約6%に乳がんが見つかるとされています。

そうすると、1万人中、約24人(約0.24%)の割合となります。

一見、少なそうに見えますね。しかし、これは自覚症状が無い方を対象としている検診なので、決して少ないと思わないでください。

 

横浜市乳がん検診のような対策型検診では、原則として「症状がない方」を対象として、早期に乳がんを発見し、治療につなげていく目的があります。

症状がないから、大丈夫と安心せずに、定期的に検診を受けるように心がけてください。

 

なお、乳がん検診で「精密検査」が必要とされた場合でも、約10%の方が、精密検査を受けていません。この方々にも、乳がんが隠れている可能性もありますので「精密検査」は必ず受診するようにしてください。

 

山上 良院長
記事監修
院長 山上 良

大阪市立大学医学部卒業。
日本外科学会専門医、日本乳癌学会乳腺専門医、乳がん検診マンモグラフィ読影認定医、乳がん検診超音波検査実施・判定医、日本癌治療認定医機構癌治療認定医。

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