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院長コラム

Column

乳がんを知ろう:その③(治療方針)


一般的には、乳がんは局所療法と全身療法を組み合わせて治療します。

手術や放射線治療が局所療法に当たります。また、化学療法(抗がん剤)や分子標的(ハーセプチン)療法、

内分泌療法(ホルモン療法とも言います)が全身療法に当たります。

目的は、転移しているかもしれない目に見えないがんを治療し転移を防ぐことです。

 

 

非浸潤がんの治療方針

非浸潤がんは、脇の下のリンパ節や他の臓器に転移することは基本的にはありません。したがって、手術が治療の主体となります。手術方法は、がんの広がりをみて選択します。温存術が可能な場合は、術後に放射線治療を行います。ただし、一部の非浸潤がんの患者さんにも全身療法を行うことがあります。

 

浸潤がんの治療方針

病期Ⅰからが浸潤がんです。浸潤がんと診断されると、脇の下のリンパ節や骨、肺、肝臓などに理論上転移が起こりうる、もしくは目に見えない状態で起こっている可能性があり、全身の病気として治療する必要があります。

 乳がんは、様々な性質を持った病気です。患者さんによって、その性質が異なり、全身治療の方針も異なります。最近は乳がん組織の一部分を針生検で取り、いくつかの重要な性質を調べて手術を含めた治療方針を立てることが一般的です。

乳がんの診断イコール手術ではなく、その病理組織や進行具合により治療の方針はいろいろあります。

乳がんの治療はいろいろなパターンがありますので、その時の病状に応じて、主治医の先生とよく相談して治療を進めていくことが大切です。

 

山上 良院長
記事監修
院長 山上 良

大阪市立大学医学部卒業。
日本外科学会専門医、日本乳癌学会乳腺専門医、乳がん検診マンモグラフィ読影認定医、乳がん検診超音波検査実施・判定医、日本癌治療認定医機構癌治療認定医。

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