院長コラム
Column
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横浜市検診は、多くの方が定期的な乳がん検診を受けられるよう、受診者の方のご負担金額が、触診なし+マンモグラフィでは680円、触診あり+マンモグラフィでは1370円となっております。
他の任意型検診と比較するとかなり低価格となっております。
低価格だからといって、その検査の精度が落ちることはありません。
むしろ、精度は優れている事を認識して頂きたく思います。
横浜市乳がん検診は、横浜市医師会より認定された医療機関で受けることができます。
マンモグラフィ検査を受けますが、その際に1次読影(初期の判定)は、検査を受けた医療機関で行われます。
次に、その1次読影の結果は、横浜市医師会の判定会場に集められ、1次読影の医師とは異なる別の医師が2次判定を行います。
1次読影と2次読影の判定が異なる時は、合議といって、その日の判定医師全員で検討し判定を確認する作業をしております。
判定にかかわる医師たちは、日本乳がん検診精度管理中央機構(精中機構)から検診マンモグラフィの判定に携わる資格認定を受けております。
ですから、マンモグラフィの判定は高い精度を保つことができております。
精度が高い検査を、低価格で受けることができますので、横浜市の乳がん検診は皆様にぜひ活用してもらいたいと思います。
「撮影に関して」
マンモグラフィ検査は、乳房を板で圧迫して、薄く引き伸ばしてレントゲン撮影する検査です。撮影方法は2通りあります。
乳房を左右から斜めに挟む方法で、MLO方向という撮影と、乳房を上下方向に圧迫するCC方向という撮影方法です。
横浜市の乳がん検診では、40代の方は、MLO方向とCC方向の2方向、50代以上の方はMLO方向の1方向でマンモグラフィを行っております。
マンモグラフィで痛みの心配をされる方も多いと思われます。
この痛みは、撮影の際に乳房を挟むときの痛みです。痛みについては個人差があり、軽い圧迫で強い痛みを感じる方いれば、ほとんど痛みを感じない方もおられます。
可能であれば月経開始1週間〜10日後あたりにマンモグラフィを受けていただくとをお勧めします。それは、月経前よりも月経後のほうが乳房は柔らかいので、マンモグラフィによる痛みが少なく検査を受けることができるからです。
今回は、横浜市マンモグラフィの精度や撮影に関して、お話しました。
次回は、カテゴリー分類、乳房の構成などに関してお話ししようと思います。
大阪市立大学医学部卒業。
日本外科学会専門医、日本乳癌学会乳腺専門医、乳がん検診マンモグラフィ読影認定医、乳がん検診超音波検査実施・判定医、日本癌治療認定医機構癌治療認定医。