院長コラム
Column
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・がん検診を受ける方が減りました。
新型コロナウイルス感染症の影響による受診控えで、全国的にがん検診を受ける方が減少したと報告があります。どのくらい減ったのか見ていきましょう
東京都内において、新型コロナウイルス感染症によるがん検診者数の減少を調査した資料によりますと、4月度から9月度までの比較ですが、2019年度に比べて、2020年度は約36%減少しておりました。
乳がん検診に関しては、前年比約36%減という統計が出ております。多くの女性が乳がん検診を受ける機会を失っていた印象ですね。
乳がんの治療は進歩しており、早期に発見し、速やかに治療を行うことで近年は治癒できる可能性が非常に高くなっております。
・乳がん検診は早期発見・早期治療を行うために非常に大切な検診です。
新型コロナが終息してから行こうでは遅すぎます。事態が終息するまでにはまだ時間がかかると予想されますので、検診を行う施設の側も、感染対策を行っておりますので、皆様も適切な感染予防対策をして、がん検診などを毎年受けることをおすすめいたします。
・乳腺に気になる症状があったたら早めに受診を。
検診ではなく何か気になる症状がある方も、受診控えをせずに早めに医師の診察を受けることをおすすめします。
・がんの進行はコロナの終息を待ってくれません。
乳腺にしこりや痛みなど気になる症状がある場合には、放置しないで、早めに受診して適切な診療を受けて下さい。
がんは放置して発見が遅れると進行してしまい、その後の治療が厳しくなるだけでなく、生命をも脅かすことになります。
乳がんが日本では、生涯で女性の9人に1人がかかる疾患となっています。新型コロナウイルス感染予防も重要ですが、それ以外での健康面の事も、気にしながら、ぜひ定期的な検診や、適切な受診を心がけえうことをおすすめします。適切な検診や受診により、皆様が健康に幸せに暮らせるように願っております。
大阪市立大学医学部卒業。
日本外科学会専門医、日本乳癌学会乳腺専門医、乳がん検診マンモグラフィ読影認定医、乳がん検診超音波検査実施・判定医、日本癌治療認定医機構癌治療認定医。